暫定朗読詩人が書くこの文章は全部嘘
※ライブでやるときには「本当の嘘」というタイトルです
短髪のバンドマンが書く女々しい歌詞は
「あたし」という一人称で誤魔化して心の隙を狙っている
ひっかかるほうがバカだってさ
最初から本音を見せるつもりがないインタビュー
「この歌詞は想像で書きました」
誰かが立ち上げた学校のbotは
クラスメイトや先輩の悪口を
1時間に1回吐き続けている
首謀者にでっちあげられた中2女子の日記
「犯人はわたしじゃありません」
ちょっと言ってみただけなんです あなたの足をひっぱりたい
スレ立て / 悪口 / ネガティブキャンペーン
あなたの邪魔をしたい
嫌いなあなたの情報は誰より知ってる
「本当は嘘にならないけど嘘は本当にできるから」
生のことを愛するようには性別を愛せない
サバサバお姉さんキャラアピールがウザい書き手の
見透かされたそうなセックスアピールがもろバレのテキスト
「大衆化されていないまま語るあなたの性は、見せつけたいだけでしょ」
生きている間は手を伸ばさない世界
自殺をすれば死ぬ前に相談すればよかったのに
相談をすれば他の人はもっとたいへんなんだから
蹴落とさないと弱さにつけこまれる世界
「だって、わたしのほうが頑張ってるのに」
本当のことは時々しか言わないけど
これはもしかしたら 多分全部ほんとうかもしれない
「けど、こんな世界全部うそだよ」
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