傷つかない人間なんていると思うなよ

Googleで「1983年生まれ」と検索をすると候補ワードに「犯罪」と出てくる。
そういえば生きている中で、事件の犯人がつかまったニュースに
「あ、同じ年の人だ…」と思うことが多かった。

14歳のときの、神戸連続児童殺傷事件、酒鬼薔薇聖斗
17歳のときの、ネオ麦茶のバスジャック、少年Aの岡山金属バット殺害事件
24歳のときの、土浦連続殺傷、金川真大
25歳のときの、秋葉原通り魔、加藤智大
27歳のときの、取手駅通り魔、斎藤勇太
30歳のときの、パソコン遠隔操作、片山祐輔
32歳のときの、栃木女児殺害、勝又拓哉
社会学者はそれぞれの時代で
「キレる14歳」「スーパー女子高生」「就職超氷河期」「ニート世代」
「ワーキングプア」「失われた10年」なんて、好き勝手にキャッチーな名前をつけた。
そして、何か問題があったら付け足される「精神科通院歴あり」という
分かりやすいテンプレート。わたしもきっと同じだろう。

わたしはそれを見ながら学校へ行ったり不登校気味になったり、
友達がいたりいなかったりした。
部屋で一人でいる間にも世間は自動的に動いている。
学校に持って行けなかったリコーダーが机にたてかけてある真っ暗な部屋で、
世界はいつなくなってもいいと思っていた。

自分の天職だと思っていた仕事を体力の限界でやめたとき、
もう何も自分にできることがない気がした。
やりたい仕事も希望もなくなってしまった。
母子家庭で実家もないわたしは、貯金がなくなる前に生きる保証を得なければ
自殺しなくても死ぬのかもしれないと思った。
気持ちがつらくてテレビは見られないし眠れないし
世界はいつなくなってもいいと思っていた。

薄ら笑いばかり浮かべて会話ができない。
だから物事を伝えようとすると焦って一生懸命になってしまう。
「必死なのださい」「そんなことをして何になるの?」
「そんな事してもなにも変わんないじゃん」「そんなの恥ずかしいからやめなよ」
そして時々笑われて、時々ばかにされて、時々わたしがいないときに悪口を言われる。
世界はいつなくなってもいいと思っていた。

かつて毎晩毎晩長い日記を書き、mixiやテキストサイトを更新し、
掲示板で自分語りをし合い、メッセンジャーで悩みを話していたころに
たまっていた心のゴミみたいなものは、
ほんとうはゴミではなくて糧だったのだとしたら?

ねえ、その中にある気持ちが血や肉になる糧だとしたら?
ねえ、この気持ちがゴミではなくて血や肉だったとしたら?
ねえ、おまえが恥ずかしいって笑ったこの必死な気持ちが、
ゴミではなくて血や肉だったとしたら?

文章が削られ、詩やポエムは恥ずかしいものとなり、
facebookやインスタグラムの一枚の写真にイイね!をもらい、
言葉がどんどん省略されていく毎日の中で
あなたの心にたまっていく感情の行き場はどこだ!
あなたの心にたまっている感情を言葉に!
ここで言葉に!!
ちゃんと言葉という居場所があるから、
ちゃんとその心の感情に言葉という居場所があるから。
なにも素晴らしくない世界で言葉という居場所があるから。

すげー無神経な言葉が飛び交う。
傷ついた自分が悪かったのかもしれないって思わなくていい
泣いたのが間違いかもしれないって思わなくていいよ

たった一つの既読スルー、たった一言のあいつキモいにも
全部に傷つくのは事実だし嘘じゃないし悪くないし
世界はいつなくなってもいいと思うのはもういやだ。

だから、ここで全部言ってやる!
あなたが今まで死ぬ思いで飲み込んできた分だけ全部、
あなたが今まで一人で我慢してきた分だけ全部、
ここで全部言ってやる!
傷つかない人間なんて、いると思うなよ?
傷つかない人間なんて、いると思うなよ?
傷つかない人間なんて、いると思うなよ!!!

世界は、水面だ。
誰かが動けば、小さい波がひろがっていく水面だ。
最後の手段としてやっているこんな朗読も
それを見た人、聞いた人に伝わることもあるかもしれないこと。
世界は、水面だ。
あなたが動けば、小さな風が隣の席の人につたう。
世界は、水面だ。
わたしが叫べば、あたなの耳にいやでも入る。
世界は、水面だ。
あなたの感情が、確かにそこにある。
世界は、水面だ。
確かにそこにある感情は、言葉にしたら空気を伝って誰かの耳に入る。
なくなってしまえばいいと思っていた世界は、
水面だ。

今日のこの夜が、誰かに伝わるかもしれないこと。
あなたにもしかしたら伝わるかもしれないこと。
いつかわたしをばかにしたやつ
わたしをきもいって言ったやつ
そんなことしても何も変わらないなんてかっこつけてんじゃねえよ
こうやってめちゃくちゃな文章を読んで
どうか死ぬな死ぬな死ぬな死ぬなってムキになっているわたしを
あなたは見えてるはず・・・世界は、水面だ。

躁から鬱へ、鬱から躁へ
いつか倒れたときの限界がいまのわたしのスタートだ
何度でもやりなおしできるなんて知らなかったし
いつか諦めたときの全てのおしまいがいまのわたしのスタートだ
何度でもまたはじめられるなんて知らなかったし
不健全なライブをし続けてやる、言葉をODしないで生きていくぞ
言葉を消さずに、黙らないぜ、黙らないぞ、黙らないぞ!
素晴らしき世界でどんづまって生きていくぞ

生き残った今を、絶対にうらんでたまるか。
可能性とは想像力の分だけあるんだ。
わたしはそれをバトンタッチできる自分になりたい。

バトンリレーとか絶対落とすタイプだけど、落としたらひろってね。
わたしも足下にあなたが落としたバトンが転がってきたらひろうから。
世界は落としたバトンだらけだ。

嫌いな人のバトンは多少雑にひろってあげるから。
だらら、あなたが落としたらひろうから、
わたしが落としたら全部ひろってね。
そんなの、超かっこわるくて素晴らしい世界じゃん。