再会のうた
※URAOCBさんに向けて書き下ろした「絶望ではなく」を、成宮バージョンに改変をした詩です
「わたしたちは絶対やめないでいるから
あなたのことを教えてほしい」
いま あなたが座っている
それぞれのイスから
同じ世界はきっと違って見えている
そこを立ち上がり 違うイスに座れば
また別の世界がはじまるように
わたしたちはいつも本当を見るつもりだった
あなたの気持ちを正確にすくいとるつもりだった
指のすきまができないようにと
力をこめた手をならべて
なにもこぼれおとさないように
あなたの本音は全て美しいと言えるように
言われても恥ずかしくないように
慎重に目の前を見つめていた
やがて
こうして向き合うわたしたちが
手をつなぐために開いた指のすきまから
こぼれおちてしまう前に声をかけよう
あなたの真意を
いつかわたしが読み取れなくなっても
世界のことをあきらめないでいてほしい
この世界で生きることを
あなたにはあきらめないでいてほしい
そして今だと思ったら
そのイスを捨ててくれ
わたしたちはここから立ち上がり
走り出すあなたの伴走をしよう
あなたがあなたでいる限り
どこまでも伴走をしよう
あなたがあなたをやめないでいる限り
終わらせずに待っているから
わたしたちは出会おう
あなたがあなたをやめないでいる限り
やめないで待っているから
わたしたちは出会おう
このおはなしは終わらせないでいるから
絶対にやめないでいるから
わたしたちは出会おう
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